トップメッセージ

ご挨拶 / Greeting

代表取締役会長兼社長 土井 春彦

Message from the CEO~ 株主、投資家の皆さまへ ~

代表取締役会長兼社長 土井 春彦

株主・投資家の皆さまには、平素より格別のご支援を賜わり、厚く御礼を申し上げます。
決算のご報告とともに、当社グループを取り巻く事業環境や現在の取り組みについてご説明いたします。

事業を取り巻く市場環境の変化

国内では、底堅い内需に加え、働き方改革による残業抑制の動きなどが進み、労働需給の逼迫は高水準を継続。様々な業界で外部人材の需要が高まる一方、労働契約法や労働者派遣法改正の影響が顕在化する2018年4月以降を目前に、顧客メーカーや派遣事業者には新たな課題が出てきております。
2013年に施行された改正労働契約法では、同じ職場で5年以上働いている有期契約社員(パート、契約などの非正規社員)が希望した場合、無期雇用契約への転換を義務付けていますが、この改正に伴い、メーカーによる製造工程での派遣活用の拡大が見込まれます。2015年施行の改正労働者派遣法では派遣業者への規制が強化されましたが、規制に対応できずに開発工程の技術者派遣事業の継続が難しくなる事業会社が増えると予想されます。
海外では、欧米の政局変化に加え朝鮮半島やアラビア半島における情勢の緊迫などが経済に与える影響が懸念されていますが、人材アウトソーシングに対するニーズは活況です。この背景には、領域や専門性の度合いに応じて多様なセグメント化がなされている海外市場では、人材派遣や請負といった従来型サービスに加え、業務プロセスの外部委託やコンサルティング、多種多様な人材関連ソリューション提供など、サービス領域が拡大している現状があります。

環境変化に対応する当社グループの取り組み

少子化や雇用形態の多様化といった国内労働市場の構造変化の中においても長期的な成長を実現するため、国内製造系分野では、「PEOスキーム」による採用を戦略的に進めております。労働契約法の改定に伴うメーカーニーズに対応する当スキームは、メーカーが直接雇用する期間社員の雇用が5年を超える前に当社グループの正社員として受け入れる独自スキームです。派遣期間の制限を受けないため、働き手にとっても長期安定的に就労できるというメリットがあり、一人当たりの採用コストの上昇を抑えながら順調な増員を続けております。
国内技術系分野でも、当社グループの教育機関「KENスクール」のエンジニア育成プログラムに基づく独自スキームにより、業績が伸長しております。当スキームは、未経験者を教育して配属し、1年後に正式な技術者としてキャリアチェンジして、契約単価を上げるもので、好調な新卒者の採用にも貢献しております。
海外では、従来のアジア地域での日系メーカー向けサービスに加え、チリのBPO、ドイツの製造派遣、アジアの給与計算受託、豪州・欧州での公務受託など、多様な人材アウトソーシング領域への参入を進め、欧米の大手多国籍企業との取引も拡大しております。

2017年12月期連結業績の概要

国内技術系分野では、KENスクールの活用により採用人数が順調に拡大するとともに、好調な輸送機器メーカー向けに加え、IT分野や建設分野でも業容の拡大を図りました。国内製造系分野では、PEOスキームを通じた増員により、収益が拡大いたしました。
国内サービス系分野では、景気変動の影響を受けにくい米軍基地向けやコンビニエンスストア向け事業が拡大し、業績の平準化を図りつつ、安定した利益構造を確立いたしました。
海外技術系分野、海外製造系及びサービス系分野では、豪州と英国での公共系事業や南米でのBPO事業が拡大し、業績に寄与いたしました。
これらの結果、売上収益は8期連続で過去最高を更新し、加えて利益面では、国際会計基準(IFRS)への移行に伴い、前期まで計上されていた買収した企業に関するのれん償却の大部分がなくなったことなどから、過去最高を大きく上回りました。

いかなる事業環境にも打ち克つ企業体へ

前期までは、国内外でM&Aによる積極的な事業投資を行い、製造業と異なるサイクルの分野、景気変動の影響を受けにくい分野への事業進出を進めました。
4か年中期経営計画『VISION2020:新フロンティア創出への挑戦』の初年度にあたる当期は、グループ入りした子会社を含めたガバナンス体制の強化や投資回収の検証などに取り組み、グローバルな経営体制構築に本格的に着手いたしました。
今後は、淘汰が予想される国内市場を見据え、事業売却やパートナー支援を希望する事業会社に対する資本面・業務面での支援や、国ごとに異なる人材の余剰・不足感を補完するためのグローバル人材調達スキームの確立など、事業環境の変化を独自の事業展開につなげ、一層の成長を目指してまいります。

株主、投資家の皆さまには、新たな成長機会を着実に捉え、グローバルに進化し続ける当社グループを変わらずご支援いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。