株式会社アウトソーシング
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トップメッセージ

ご挨拶 / Greeting

Message from the CEO

~ 株主、投資家の皆さまへ ~

代表取締役会長兼社長 土井 春彦

株主・投資家の皆さまには、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。
決算のご報告とともに、当社グループを取り巻く事業環境や現在の取り組みについてご説明いたします。

■ 国内のアウトソーシング事業を取り巻く市場環境について

国内においては、主要顧客である大手メーカーにおいても一部で減産が生じるなど、製造業をとりまく景況感の悪化や後退局面入りへの懸念から、派遣ニーズの鈍化が一部で生じておりますが、メーカーが自社雇用する期間工活用から派遣活用へのシフトは継続しております。また、人手不足に加え、労働契約法や労働者派遣法の改正も追い風となって、IT産業や建設業、サービス業において、人材アウトソーシング業界の活用ニーズはいまだ旺盛です。

開発工程では、労働者派遣法改正により許可制に統一されたことを機に、届出制の特定派遣を行っていた技術者派遣事業者の会社売却や事業売却等の淘汰が進んでおり、この売却等の動きはIT系の領域でも見受けられます。

■ 国内における当社グループの取り組み

こうした国内の事業環境に対して、製造系分野では、労働契約法の改正に伴うニーズに対応した当社グループの「PEOスキーム(※)」は、引き続き顧客に評価されており、1人当たり採用コストの上昇を抑えながら業容を拡大しました。しかしながら、それ以上にマクロ環境の影響が大きく、足もとでは成長がやや伸び悩む結果となりました。正社員雇用のリスクを伴うPEOスキームについては、製造業の景況感に鑑み、期初計画よりも慎重な事業展開を進めております。

技術系分野においては、当社グループの教育機関であるKENスクールを活用して、機械設計、IT、建設、医薬分野に至るまで、多岐にわたって未経験者を教育して配属するスキームが順調に進捗し、製造系同様に1人当たり採用コストの上昇を抑えながら、順調に増員を達成し、業績が伸長しました。加えて、新卒者の採用も国内でも指折りの規模となり、4月には連結で2,100名を超える新卒者が入社し、2020年は2,600名を超える新卒を採用する計画です。

さらに、労働者派遣法改正の影響で事業を撤退する事業者の取り込みも順調に進捗し、業界再編をリードしております。

このほか、マクロな環境変化等の影響を受ける製造分野とは異なり、景気変動の影響を受けにくい米軍施設向け事業等も順調に拡大するなど、業績の平準化を図る体制強化もより一層進展しました。

※メーカーなどが直接雇用する期間社員の雇用が5年を超える前に当社グループの正社員として受け入れるスキーム。
 

■ 外国人活用に対する取り組み

 外国人技能実習生の管理受託分野においては、4月に入国管理局が出入国在留管理庁に格上げされ、新たな在留資格である「特定技能」の創設、さらには「特定技能」の登録支援機関の申請処理等が重なり、一部で入国審査の遅れが生じました。しかし、コンプライアンスに則り、送出し国で大規模に事業展開する強みを活かした適切な管理実績が顧客に高く評価され、国内で突出した事業者として導入ニーズを捉えた結果、12月末の管理人数は18,000名を超えるまでに成長しました。

雇用リスクを負うことなく、製造派遣と比べて利益率の良い管理受託分野へのシフトを加速し、管理業務受託事業の中核グループ会社が「特定技能」の登録支援機関に登録されるなど、外国人労働者の増加に備えて体制を強化し、特定技能外国人の登録も受注する等、着実に拡大しております。

■ “はたらく”に国境をなくす

当社グループは様々な国に進出し、グローバルに人材サービスを展開しておりますが、近年、日本を含め複数の国で労働関連法の改正が行われております。こうした法改正の影響は極めて大きく、ビジネススキームによっては、抜本的な見直しや撤退を検討する必要が出てきました。この危機感のもと、次期中期経営計画“VISION2024(2020年度~2024年度)”を一年前倒しで策定するに至りました。

人材アウトソーシング事業はストックビジネスであり、働く人数が業績に直結するため、外勤社員数等が重要な経営指標とされてきました。しかし、世界的な労働時間短縮へ向けた潮流や、ロボット・AIの導入による労働力逓減の取り組みが進むなか、人数の拡大は必ずしも収益に直結しない時代が訪れると認識しております。逆に、少ない人数で生産性向上に寄与できることが重要な経営指標となるなど、従来型ストックビジネスのモデルが崩壊しつつあることを強く感じます。そのような環境下、当社グループは、従来型の人材ストックビジネスから抜本的に脱却することが急務と判断いたしました。

世界人口は増加傾向にありますが、労働需要が多い先進国では人口が減少傾向にあり、労働力が潤沢な国では人口が増加傾向にあります。現在のグローバル人材市場ではこのような需給ギャップが生じており、そのギャップは中期的に拡大すると考えられます。こうした需給ギャップを埋めるという点では、グローバルには人材ストックビジネスの成長の余地が残っております。

“VISION2024”では、このような事業機会を捉えるため、「“はたらく”に国境をなくす」というビジョンを掲げ、グローバルな人材流動化を一層推進してまいりますが、一方で、従来型ビジネスモデルの限界を見据え、ストックビジネスからの脱却を並行して進め、WBB(“WORKING” Beyond Borders)プラットフォームの屋台骨構築に着手いたします。

WBBプラットフォームは、グローバルにつながり、国境を越えて働く人々に向けた生活基盤であり、日々の生活に必要な様々なソリューションを提供することを目的としております。誰でも安全・安心に働くことができ、あらゆる企業が様々な国の人材を有効活用することをサポートする基盤を目指します。

■ 投資家、株主の皆さまへ

当社グループは、グローバルな人材市場の需給ギャップの解消に努めるとともに、WBBプラットフォームの構築により、ストックビジネスからの抜本的な脱却を図ることで、さらなる成長を実現してまいります。株主、投資家の皆さまには、新たな次元のビジネス創出による成長を目指し、グローバルに進化し続ける当社グループを変わらずご支援いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。